高気密高断熱住宅にすると、快適性やコスト面などさまざまなメリットがあることがわかりました。弊社の住宅は、HEAT20のG2グレードが標準です。HEAT20…住宅の断熱性能を調べているとよく目にする言葉ですが、どのようなものなのでしょうか。
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HEAT20とは?
HEAT20とは、地球温暖化やエネルギー問題の対策のために2009年に発足した「2020年を見据えた住宅の高断熱架技術開発委員会」の略称です。住まいの省エネ化をはかるため、断熱等の技術開発や啓蒙を行っています。
現在の日本の住宅の断熱基準は低い
日本ではじめて断熱に関する「省エネ基準」が定められたのは昭和55年。その後平成4年、11年、25年…と改訂が入り、現在は平成28年基準となっています。
しかし現行の平成28年基準でも、まだまだ十分な断熱性能とはいえません。断熱材の厚さが薄かったり、窓がアルミサッシや単板ガラスなど断熱性の低いものだったりすることもあります。
「断熱性能等級4の最高ランクです!」と宣伝している住宅会社もありますが、断熱等級4はこのH28省エネ基準を満たしているだけ。あくまでも最低限の断熱性能をもった住宅でしかないということです。
HEAT20が推奨する高い断熱基準
そこで、HEAT20が推奨しているのは、現行省エネ基準より性能の高い「G1」という水準。さらに良い住環境をめざしたのが、私たちも採用している「G2」です。もともとはG1・G2だけでしたが、2019年にG2より水準の高いG3が追加されました。
日本は南北に長い国。寒い北海道と暖かい沖縄とでは、必要な断熱性能も違ってきますよね。そこで全国を8つの地域に分けて、それぞれ「UA値(外皮平均熱貫流率)」を定めています。
-注意-
地域区分は令和1年11月に変更されたので、必ず新しい方の基準を確かめましょう。
kokageの施工エリアである、奈良市・香芝市・葛城市・大和高田市・王寺町・広陵町は、新区分では「6地域」とされています。(奈良市の旧都祁村のみ4地域)
UA値とは「壁や床などから熱がどれだけ逃げにくいか」を表す数値。値が小さい=熱が逃げにくいということです。
奈良などの6地域をみると、H28省エネ基準(断熱等級4)では0.87なのに対し、G2では0.46とおよそ2倍の違いがあります。
断熱性能は客観的な数字をチェック!
高気密高断熱などの高性能住宅にこだわっている工務店では、少なくともG1を達成。G2レベルをめざしている会社も多いです。
住宅会社で「こんな断熱材・窓サッシを使っているので、夏涼しく冬暖かいです!」「断熱等級4の最高レベルです!」などと言われるかもしれません。しかし、最高の素材を使っていても、工事の品質によって断熱性能は変わってきます。
ぜひ断熱性能に関しては「HEAT20のG1~3」のどのグレードなのか、UA値はどのくらいかという客観的な数字で判断してみてくださいね。
では次に、気密性能をしめす「C値」という数字について見ていきましょう。