私たちは、家づくりを通して「心の豊かさ」を育てることを大切にしています。暮らしを充実させ、健康な心と体をはぐくむ家に。もちろん子育てまっただなかの暮らし方だけでなく、将来設計まで考えることも大切です。今回は、「子育て」に目をむけた、住まいづくりのアイディアをご紹介します。
1.家に「自然」を取り入れる
戸建て住宅には庭がついてきますが、せっかくの庭を活かしきれていないご家庭も多いもの。街なかで育つ子どもにも、自然とのつながりを。子どもたちがのびのびと学べる場として活用してみませんか。
庭と畑
kokageの家では、リビングから見える場所に庭や畑をつくっています。小さくても家庭菜園ができる畑をつくれば、親子で野菜やハーブ、果物などを育てることができます。自分が育てた野菜の味は格別!「食」に対して自然と興味をもつきっかけにもなります。
吹き抜け
リビングには吹き抜けをつくり、自然の光や風、外の景色をたっぷりと取り入れます。ぽかぽかと光あふれる居心地のよいリビングには、家族が自然と集まるように。1階と2階がつながりをもつので、2階にいる子どもたちの気配もほどよく感じられます。
大きな窓
リビングに大きな窓をつくることで、家の「内」と「外」をつなげます。室内で生活が完結せず、ウッドデッキや庭にまで生活空間が広がるように。子どもたちも自然と庭や畑に興味がもてます。大きな窓をつくるなら、部屋が暑くならないよう断熱性を高めることや、防犯やプライバシーを考えて外からの目線に配慮することも大切です。
2.健康な体を育てる家づくり
家は、一日のうち多くの時間を過ごす場所。過ごす時間の長さだけ、体にも大きな影響をおよぼします。マイホームをもつなら、子どもがのびのびと健康に育つ、安心安全の住宅環境を整えませんか。
自然素材
壁や床など直接お肌でふれる部分には、無垢材や紙などの自然素材を。無垢材にはほどよいぬくもりと柔らかさがあり、冬でも裸足で気持ちよく過ごせます。傷がつく心配もあるかもしれませんが、オイルを塗ったりヤスリで削ったり、お手入れしながら長く使えますよ。
高気密高断熱
「冬場、お風呂場にはいったときにヒヤッとする」特に古い家でよくみられる室内の温度差は、健康にも悪影響。ヒートショックといって、血圧の急激な上下で体に大きな負担がかかります。高気密高断熱にすることで、家全体が夏は涼しく冬はあたたかくなります。
換気システム(第一種換気システム)
アレルギーやぜんそくなどの原因のなかには、家の環境によるものも。花粉やホコリ、カビやダニ、気になるニオイや煙・・・汚れた空気はなるべく室内にためこまないようにしたいですよね。適切な換気計画をすれば、こまめに窓をあけなくても、自然と24時間キレイな空気に整えられます。
3.自然と学べる環境づくり
家のあちこちに、子どもが自然と学習できる場を。「勉強しなさい!」と無理やり勉強机にむかわせるのではなく、子どもがめいっぱい遊びながら学習意欲を高める家にしませんか。
ファミリーライブラリ
リビングに本棚を置けば、子どもが本を手に取る機会が増えます。「本を読みたい!」と思ったときに、いつでもさっと本を取り出せる環境に。隣にパパやママの本を置けば、ふと手にとって興味の幅が広がることもあるかもしれません。
スタディスペース
最近は、リビング学習も人気。リビングにデスクを設けたり、ダイニングテーブルの近くに学習用品の収納場所をつくったり。小さいうちはリビング周辺に学習環境を整えると、勉強へのハードルがぐっと下がります。
キッズスペース
ホールや土間を利用して、子どもが自由に遊べるスペースを。ほどよく目の届く場所を遊びの空間にすると、家事をしながら子どものようすを見守れます。「ここは思いっきり散らかしてもいい場所!」と決めると、それ以外のスペースが散らかりにくくなる効果も。
4.子どもの自立をうながすアイディア
子どもが成長してくると、家の中を散らかしたり、全く家事を手伝ってくれなかったり。「どうしてうちの子は何もしないのかしら!」なんて思うこともあるかもしれません。子どもが自然と動く習慣を身につけるには、住まいの間取りも重要です。
オープンキッチン
鍋やお皿やコップがどこに収納されているか分からなければ、子どもはお手伝いしたくても難しいですよね。オープンキッチンや、家族にもわかりやすい収納にすることで、子どもも自然と家事に手が伸びるように。お母さんに「ありがとう!」「助かる!」と褒められれば、何度だってやりたくなります。
自分専用収納スペース
お片付けの習慣を身につけるには、「片付けなさい!」と口うるさく言うより、“子どもがラクに整理整頓できるような環境”を整える方が効果的。学校や保育園のロッカーのように、リビング周りにも子ども専用の収納スペースがあると便利です。朝の準備や、帰宅時の片付けを身につけて、徐々に自立へとみちびきます。
5.家族がつながる間取りの工夫
小さなころは親から離れなかった子も、成長とともに自然と親から離れていくもの。成長に合わせた距離感で、子どもの変化に気づける住まいをつくりましょう。
子ども部屋
個室を与えるベストな時期は、子どもによってさまざま。小学生から1人で眠れる子もいれば、個室だとなかなか勉強に集中できない子もいます。ポイントは、いろいろなパターンに対応できる間取りにすること。寝る場所や勉強場所をいっぺんに個室に移すのではなく、「おためしで個室に寝てみる」「勉強はまだリビングで」など、少しずつステップアップするといいそうです。
リビング階段
子どもが成長しても、自然と家族と顔を合わせるような動線が理想。リビングに階段を設置し、「玄関→リビング→階段→2階の個室」と移動する間取りも人気です。子どもが出かけるときや帰ってきたときに必ずリビングを通るので、「いつ出かけたのか分からない」といったことがありません。
まとめ
仕事に家事に育児にと、毎日忙しい子育て期。のびのび子育てできる家で、子どもも大人も笑顔で穏やかに、毎日の暮らしを楽しみたいですね。
注文住宅だからこそ、さまざまな工夫ができます。子どもがどのように育ってほしいか、家族みんなでどんな暮らしを送りたいか、そして子どもが巣立ったあとにはどんな生活をしたいのか・・・今と未来の暮らし方をイメージして、家族に合わせた住まいをつくりましょう。