明るくて開放的な空間をつくる、リビングの吹き抜け。よく天井部分に大型の扇風機のような「シーリングファン」がついていますが、これは本当に必要なのでしょうか。
吹き抜けのシーリングファンの効果
シーリングファンはおしゃれな見た目で、リビングの雰囲気を格上げしてくれます。インテリアのアクセントとなるのはもちろん、心地よさや電気代削減にも一役買いますよ。
冷暖房効率アップ
「暖かい空気は上に、冷たい空気は下にいく」という性質があるため、吹き抜けで天井を高くすると、暖気が上にたまりやすくなります。シーリングファンで空気をかき混ぜることで、お部屋全体を効率よく暖めたり冷やしたりできます。
電気代の節約
電気代を1kWhあたり27円で計算すると、消費電力25Wのシーリングファンを1時間回したときの電気代は25W÷1000×27円=0.675円。1時間回しても1円もかかりません。1日8時間回すと5.4円。24時間1ヶ月回し続けても、たったの486円という計算です。
このようにシーリングファンは非常に電気代が安いので、うまく使えば冷暖房単独で温度管理するより節約になります。
空気を循環させる
空気の流れをつくることで、換気もうまくいきます。天井付近に湿気がたまらず、洗濯物の部屋干しも乾きやすく。雨の日の部屋干しのニオイも抑えられます。
シーリングファンはどうやって掃除する?
シーリングファンは手が届かないので、「お掃除できるの?」と心配ですよね。シーリングファンは回っているときにはあまり気づきませんが、止めて見てみるとホコリがたまっているのがわかります。
電動昇降式のシーリングファンもありますが、価格が一気にはねあがるのが難点。おすすめしたいのが、柄の長いモップやクイックルワイパーでさっとホコリを拭き取る方法です。
2階の通路や窓から届くようにしておけば、手が届きやすくなります。シーリングファンの汚れはホコリくらいなので、2~3ヶ月に1回くらいのペースで拭いておけば、十分にきれいになりますよ。
吹き抜けにシーリングファンは必要?
シーリングファンを使ったことがないと、「そんなに使わないのでは?」と思うかもしれませんが、やはりあった方が断然快適です。冷暖房の効きがまったく違います。
どうしても掃除など気になるときは、サーキュレーターで代用する手も。しかし、サーキュレーターは小さい羽根を回すので、どちらかというとキッチンなど局所的に空気を送るのに向いています。大きな羽根を回すシーリングファンの方が効果は高く、天井付けなので邪魔にもなりません。
まとめ
シーリングファンはただつければ良いというわけではなく、効率よく空気を撹拌できるよう、天井や壁との距離、ファンの大きさなどを考えなければなりません。照明のチラツキが発生しないよう、照明の光とファンの影が干渉しないプランニングも大切です。
ぜひこのあたりも含めて、吹き抜けの設計に慣れている設計士に相談してみてくださいね。
「吹き抜けをつくるのが一番上手な工務店」として、心地よく暮らせる空間をつくっています。もし狭い土地でも開放的な家を建てたい、明るくて開放的な家にしたいといった方がいたら、ぜひ一度ご相談ください。