マイホームを建てるとき、屋根については「何色にしますか?」としか聞かれなかった…という方も少なくありません。しかし色だけでなく、屋根にはさまざまな種類があります。見た目だけでなく、メンテナンス方法も変わってくるので、ぜひ知っておきましょう。
粘土瓦
日本で昔から使われているポピュラーな屋根材です。和瓦だけでなく、西洋風のデザインのものもあります。
メリット
重厚感のあるデザインが魅力。耐久性がとても高いので、50年超と長く使い続けることができます。
デメリット
最大のデメリットは重さ。耐震性を考えると、軽量な屋根に比べて不利になります
メンテナンス
高温で焼き上げており、水が染みない素材なので定期的な塗装は不要。しかし割れた瓦を取り替えたり、瓦を固定している漆喰を10年スパンめやすに補修したりする必要はあります。
スレート屋根
最近の新築住宅では特に人気のある屋根材です。セメントなどが原料の薄い板状の屋根材を重ねて張っていきます。「コロニアル」「カラーベスト」などと呼ばれることも。
メリット
瓦に比べてとても軽量で、地震に強いというのが人気の秘密。施工しやすいので、コストも安く抑えられます。
デメリット
耐久性はやや低め。水の染み込むセメントが原料なので、10年スパンで塗装工事をしないと劣化スピードが早まります。
メンテナンス
10年おきに再塗装をして雨や紫外線から守ります。屋根材自体の寿命は30年ほどなので、築30年をめやすにカバー工法や葺き替えの工事が必要です。
ガルバリウム鋼鈑
出店:日鉄鋼板 エバールーフ
スタイリッシュな金属屋根は、若い世代を中心に人気。また古いスレート屋根に重ねる「カバー工法」に対応しているので、新築だけでなくリフォーム時によく採用されています。
メリット
金属というと重いイメージがありますが、ガルバリウムはとても軽量。一般的なトタンに比べると、サビにくいです。
デメリット
施工費やメンテナンス費用がやや割高。ガルバリウム自体は断熱性をもたないので、家自体の断熱をしっかりしなければ夏の暑さなどが気になります。
メンテナンス
メンテナンスフリーと思っている方もいますが、ガルバリウムは10年スパンの塗装が必要です。耐用年数30年ほどで、カバー工法か葺き替えが必要になります。
まとめ
新築住宅の屋根材を決めるときには、「モダンな金属屋根がいいな」「赤い洋瓦で南欧風の外観にしたい」などもちろんデザインも大切。ただしそれだけでなく、「その家に何年住むのか?」を考えて、メンテナンスなども頭に入れた屋根材選びをされることをおすすめします。