安全な建物をつくるために重要なことは何だと思いますか?もちろん建物自体の強度は大切です。しかしいくら建物を丈夫につくっても、その下の地盤が弱くてはしっかりと支えられませんよね。安全安心な家を建てるために行われるのが地盤調査です。
地盤調査って何をするの?
よく耳にするのが「ボーリング調査」ですが、これはマンションなど大きい建物をつくるときに行われる本格的な調査です。より深いところまで細かいデータが知れるのですが、調査にかかるコストが高いんですね。
そこで戸建て住宅を建てる際には、低コストでできる「スクリューウエイト貫入試験」が主に行われています。
具体的には先端がネジ状になった鉄の棒を地面に刺して「どのくらいの重りをのせて、どのくらい回転させたら刺さるのか?」を調べるという方法です。なかなか地面に刺さらなければ硬い地盤、スムーズに刺されば軟らかい地盤、といったように見きわめます。
もし地盤改良が必要ということであれば、地盤の状態やコストなど考えたうえでどんな改良工事を行うのか決めていきます。
地盤調査のタイミング
一般的に地盤調査は、土地を買ったあと建設前のタイミングで行います。
土地を買う前に地盤調査をしたいと思われるかもしれませんが、その時点では建物の位置やプランも具体的に決まっていないので、なかなか難しいでしょう。同じ土地のなかでも、位置によって地盤の強さは変わってきます。
正確な調査は購入後にはなりますが、購入前に周辺地域の状態や地盤調査会社の資料などを見ることで、ある程度のリスクを見きわめることはできます。たとえば「周辺の建物に異常がある」「昔は田んぼや沼だった」などがわかると、注意が必要です。ご自身で見るのはなかなか難しいと思いますので、ぜひ専門家にご相談ください。
まとめ
地盤調査は住宅を安全に建てるためには欠かせない調査です。建築基準法でも原則として地盤調査の結果にあわせて適切な基礎をつくらなければならないルールになっています。軟弱地盤であると判明すれば、状況にあわせた地盤改良工事を行います。正確な地盤のデータは調べてみないとわからないため、事前に余裕をもった資金計画をされると安心です。